Opinion : 怒るな笑おう (2008/12/22)
 

以前にも、似たような趣旨のことを何度か書いていたような記憶があるけれど、無視 (え

何の小説だったか忘れたけれど、海外の架空戦記小説で「軍人は、いかなるときにもユーモアの題材を見つけてくるセンスを持っている」という趣旨の文章が出てきた記憶がある。戦場という極限状態で過ごすからこそ、ユーモアのセンスでも発揮しないことには「やってられない」ということなんだろうか。


昨今、金融危機やらなんやらの絡みで、どうも陰気なニュースばかりが目立つ。また新聞とかテレビとかいうのは、そういうときほど、更に「大変だ」と煽り立てるネタばかり拾ってくるものだから、ますます陰気なムードが加速する。

そこであえていいたい。「怒ってばかりいるよりも、笑おうよ」って。

世の中、生きていくのはしんどいもの。イヤなこと、思うようにいかないことがいろいろあるのは事実だけれど、そこで夕刊紙の見出しみたいに「大変だ」とか「危機だ」とか「怪しからん」とか、そんな話ばかり並べていたら、みんなして厭世的になって、生きていく気力を失っちゃうじゃないの。

そりゃ、腹が立って怒ることもあるのは仕方ない。でも、怒ってるだけで終わりにしないで、それをお笑いに転化させるぐらいのノリがあってもいいじゃないの、ということ。怒ってばかりだったり、昨今のアメリカの経済情勢なんかをネタにして「アメリカざまぁ、やっぱり日本流がいちばん」とかいって相対評価で優越感に浸ったり、それだけじゃ寂しい。

ジョークのネタにしてもよし、替え歌や改変コピペでおちょくり倒してもよし、手段はいろいろありそう。要は、ネガティブな話をネタにしてワッと笑い飛ばせるような、それぐらいの強かさがあってもいいよね、と。

現実問題として、街頭で青筋立ててキーキーと演説している人が、往々にして通行人からスルーされている事実もある。この間、横須賀で米海軍基地の一般公開があったときなんかが典型例だったけれど。

なぜ、彼等/彼女等の演説に耳を傾ける人がいないか ? もちろん、主張している内容が脳内お花畑でとことん非現実的だから、というのもあるだろうけれど。それだけではなく、怒りの感情ばかりが前面に出て、青筋立てて金切り声を上げてキーキーと演説している姿がドン引きされる原因になっている、という一面もあると思う。

そういえば、教育基本法の改正案が国会で可決されたときだったか、そんな「ドン引きされそうな映像」の典型例が Youtube あたりで出回っていたような。リンクを張るのは差し控えるけれど。

それと同じ轍を踏まないようにしようと思ったら、「笑い」というのはひとつの武器になると思う。それに、自分の主張を他人に聞いてもらいたい、とかいう事情がない場合でも、怒ってばかりいる人より笑いを忘れない人、明るさを失わずにいられるタフネスを備えている人の方が、周りにいる人もいい気分になれることの方が多いのでは ?

そういえば、安比高原に行った帰りに東北新幹線が強風で止まってしまったので、面白がって mixi で実況を始めてしまったことがあったなあ… だって、怒ってたって強風が止む訳じゃないし。それに、物書きの身辺で発生するイベントは、すべてこれネタだから (マテ)


もっとも、当人はユーモア感覚を発揮しているつもりでも、それが周囲からはドン引きされたり、ひかれたりする原因になる場合もあるから、難しいところ。ユーモアのセンスって、試行錯誤を重ねながら、経験的に身につける部分が多いと思うから。こういうのは、学校で教えろといっても無理。

替え歌や改変コピペなんかだと、ウケをとろうとして苦吟して作ったものはえてして、作った本人の目から見ても "面白くないもの" に終わる場合が多い。むしろ、何かの拍子にパッと思いついたやつの方が、ヒット作につながることの方が多いというのが、個人的な経験。

ジョークや風刺の場合、「誰かを貶めてやろう」とかいう類の意識が前面に出すぎると、えてして出来の悪い独りよがりな仕上がりになるという印象がある。最近だと某新聞のコラムで、そんな出来損ない風刺の典型例があった。書き手の「どうだ面白いだろう」という意識がぷんぷんと臭っていて、どうにもこうにも傲慢さばかりが目につく代物で、こういうのはダメ。「笑い」と「嗤い」の差は大きい。

結局のところ、いろいろ試行錯誤しながら「笑いのツボ」を身につけるのが、遠回りなようでいて早道、ということなんだと思う。それならなおのこと、場数を踏んで経験値を上げるためにも、怒ってばかりいるのは止めてお笑いに転化しちゃおうよ、怒ってばかりいたって世の中は良くならないよ、とアピールしたところで、2008 年の Opinion は終了。

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