Opinion : フツーであることの強さ (2013/5/13)
 

かねてからの予定通りに、ブライトリング ジェットチームのアクロバット飛行を見るため、福島県は小名浜まで行ってきた。

残念ながら、天候不良のためにブライトリング ジェットチームのフライトは中止になってしまい、ウェザーチェックのために飛んだ室屋義秀氏のフライトしか見られず。それでも、完全な空振りにならなかったのはなにより。

しかも、激しい機動を伴うアクロバット飛行って撮ったことがなかったもんだから、撮った写真の打率は低くて、いい薬になったというのが正直なところ。(なんていうほど自惚れてたっけか ?)

実は、「小名浜に来たんだから魚を食べて帰りたいよね」という話をしていたのだけれど、天候不良のせいで寒くて寒くて仕方なくて。それで、「暖まれるものの方がよい」という話にしてしまい、地元の方が推奨するラーメン屋になだれ込んだ次第。でも、それはそれで良かった。いい意味で「すごくフツー」な醤油ラーメンを食べて、「ああ、これが基本だよね」と。

それはそれとして。
そんなこんなで本来の目的は未達に終わったものの、それでも「行って良かった」というのが正直な感想。それは、趣味を同じくする友人・知人の皆さんと御一緒できたから、というだけではなくて。


では何が、という話になるのだけれど。

それは、会場になった「ら・ら・ミュウ」近辺にたくさんの見物客が集まっている様子、あるいは、ブライトリングとは無関係に (だと思う)「ら・ら・ミュウ」自体もおおいに賑わっていた様子を見られたから。

売られている海産物、あるいは地元のお寿司屋さんなんかで使っている海産物が他所で獲れたものだという話は聞いていたけれど、重要なのは、とにかく「いわきに人が集まっている」ということじゃないかと。

世の中にはときどき、福島県を「人の住めない廃墟」にしたくてしたくて仕方がない人が存在するらしいけれど、実際には人が住んで日々の生活を営んでいるし、そこでイベントがあると聞けば集まる人がいる。

そういったことを目の当たりにできたのが良かったなと。それが、昨日の最大の収穫だったと思った。

現地で御一緒した皆さんと雑談したときには、もっと過激な発言もしていたのだけれど、まあ、それは内輪限りのオフレコということで。

個人的には、もともと「福島忌避」なんてしていない。震災のしばらく後で会津若松までソースカツ丼を食いに行ったことがあったし、安比に滑りに行けば新幹線で福島県を通る。

そういえば今年の冬には、「新規開拓」ということで、会津高原高畑スキー場にも行った。高畑って、いいスキー場だと思ったし、もうちょっとアクセスしやすければリピーターになるんだけれど。あまりにも山奥にあるので、それが辛いところ。


とかなんとかいっても、ブライトリングのイベント、あるいは「アクアマリンふくしま」や「ら・ら・ミュウ」を訪れた人が、いちいち「震災復興に貢献する」とか「反原発派の福島叩きを粉砕する」とかいうことを考えているわけではなかろうし、それでいいと思う。

いや、その方がいいと思う。いちいち、まなじりを決したりムキになったり躍起になったりしないで、フツーに、肩に力を入れないで自然に過ごすことこそ、実はいちばん強いのだと思うから。

もちろん、(結果的には実現できなかったものの) その福島で飛びたいといって、遠路はるばるヨーロッパから銀翼 (いや、実際には銀じゃないか) を連ねて飛んできた人達がいて、それはそれでありがたいことなんだけれど。

そういえば最近、拙宅の近所の某スーパーで、震災直後にやたらと売られていた放射線の簡易計測装置か何かが「在庫処分」状態でワゴンに乗せて叩き売られていた。そんなもんである。

と、そんなこんなの感想を抱いたのに合わせて (?)、そろそろ変えようかと思っていた本館のトップ画を、室屋氏のフライト写真にしてみた次第。当面はこれで。

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