Opinion : 変えようと思えば変えられる (2020/1/13)
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個人事業主ゆえ、収入と支出の状況はキッチリ把握する必要がある。で、独立当初から Excel で経理データ管理用のファイルをこしらえて、収入と支出の状況を全部記録してある。
ただし、プライベートと業務経費の二本立てだから話がややこしい。しかも現金払いとカード払いと口座引き落としがあるから、さらにややこしい。カード払いと口座引き落としも無視するわけにはいかないから、現金払いとは別枠で記録するようにしている。
ところが昨年あたりから異変が生じてきた。その「カード払い」の枠が足りないのだ。理由は簡単で、カード払いの件数が増える一方で、現金払いの件数が減ってきたから。そこで、今年からカード払いの枠を大幅に増やして、現金払いの枠を減らした。
その昔は「現金払い派」だった。現金なら目の前で動きが発生するから、その場でちゃんと記録しておけば漏れは生じない。「どれだけ使ったか」はリアルタイムで反映される。ところがカード払いだと、取引の発生と引き落としのタイミングがずれるから、うっかりしていると「大口の支出が発生していたのを忘れていて、引き落としの段になって慌てる」という事態が起こり得る。
実際、そこのところの管理が甘いせいでカード払いが膨らんでしまい、えらいことになった… なんて類の話はある (自分じゃないけど)。現金払いならそんな問題はなかろう、と思っていた。過去には。
しかし当節では、月ごとの取引が確定して明細書が送られてくるまで確認できないわけではない。Web を使って逐次、取引の状況は確認できる。第一、カード払いをすればその場で控えをもらうのだから、それを遅滞なく記録しておけば漏れは生じない (はず)。
めんどくさいのは海外利用で、為替が絡んでくるから「使ったその場で確定する」のは現地通貨建ての数字。取引が確定して明細に載らないと、円建ての数字が確定してくれない。それでも紙の明細が来るよりずっと早いけれど。
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そんなこんなで、これまでは「現金または電子マネー払い」が主体だったのが、どうも昨年あたりから状況が変わってきた。
ひとつは、少額のカード払いに対する抵抗が薄れたこと。理由は分かってる。「何でもカード払いが当たり前、ヘタすると現金拒否を食らう」スウェーデンを訪れて、金額の多寡に関係なくカード払いにしまくったこと。
もうひとつが、JGC の関係で JAL カードをこしらえたこと。以来、「支払額を 200 で割る」習慣が身についてしまって苦笑している。飲み会の支払をするのに、集金した現金があるのにカード払いにして、現金は後で銀行に入金、なんてことまでしている。(一撃で数百マイル降ってくるとなれば、ねえ)
かように、ちょっとした状況の変化やきっかけがあれば、決済のやり方なんてコロッと変わってしまうもんだという一例。
それで何をいいたいのかといえば。決済に限らず仕事のやり方でも何でも、「こうじゃなければ駄目なんだ」「このやり方しか受け入れられない」とこだわっていたモノが、実はきっかけや状況次第であっさり変わり得るんじゃないかなあ、ということ。
そこに「これが○○の伝統である」「これが○○のしきたりである」なんてお題目が付くとブレーキになるにしても。でも、変えてみたらあっさりと、新しいやり方、新しい状況に馴染んでしまった、ということになっても不思議はない。
会社・団体・お役所などで、往々にして「ビジネスプロセスの見直しが必要じゃないか vs 変える必要なんてない」といった類の対立は生じていそう。もちろん、場合によりけりの部分はあるにしても、「変えてはならない」「変える必要はない」の土台が意外と薄弱で、実はあっさり変えられるし、変えて正解、となっても驚きはしない。
なんてことを、あっさりカード払い派に転向した我が身を振り返りつつ思ってしまった次第。
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