Opinion : 移動体通信の料金値下げ圧力はなんか違う (2021/3/1)
 

先日、VoLTE 非対応の携帯電話が使えなくなるというので、仕方なく機種変更に行ってきた話は blog で書いた通り。事業者サイドとしても、非対応端末をとっとと淘汰しないと困るので、「端末代はまけとくから交換して」状態になっていて、おかげで「タダで機種変更」という結末になった。

ついでに料金プランの見直しもかけたので、ピーク時と比べると六割ぐらいの月額になっているはず。

ちなみにその「ピーク時」というのは、前の SHF31 に機種変更したときにあれこれとくっついてきた「期間限定割引」の類が期限切れになったせいで、押し上げられた数字だった。


で。この移動体通信の料金問題は総理大臣が以前から御執心だったやつだけれど、端から見ていると、なんだか釈然としないものを感じる。

うちの場合、安くなったとはいえ月額 4,000JPY は超えている。世間一般からすると、これは (大手キャリアを使っているにしては) 低い数字だと思う。とはいえ絶対的に見れば無視できない割合の支出な訳で、それが安くなるのは単純に助かる。

ただ、本来の趣旨としては「低価格重視」ニーズに対応するために MVNO があったのと違う ?

もちろん、安くなるのには相応の理由があるわけだけど。でも、うちでスマホ用に確保している第二回線 (DTI SIM) で、ネットワークの品質に問題があるという感じはしない。どこでも普通にちゃんと使えている。

おっと。石勝線の山間部ではさすがに圏外だったような気がするけれど、ヒグマが携帯電話使うわけじゃないしね。

まぁ中には、安さを売りにしたら使い物にならないスピードになってしまった MVNO もあると聞く。だから「MVNO でも絶対大丈夫」とはいえない。でも、大手キャリアだって評判の悪いところはある。

話を元に戻すと。MVNO が単純に「安かろう悪かろう」ではないのだし、その MVNO 向けの条件を見直すことで低価格化を図るアプローチだってあったのと違う ? というのが正直な印象。

代わりに大手キャリアに値下げ圧力をかけるのは、空の上で「FSC に LCC 並みの運賃で飛ばせと要求する」ようなものではないのかなぁ。


もっとも、大手キャリアに対しても釈然としない思いを抱く部分はあるのだけど。特に、MNP で転入してくる新規ユーザーばかり優遇してるような印象を受けるところは。

IDO 時代から 20 年以上も続いている、ロイヤリティの高いユーザー (自分でいうか) に対して何があるかといえば、せいぜい数ヶ月に一度、データ通信量の上限が五割増しになることぐらい。

あと、複雑怪奇で分かりにくい料金体系であるとか (ショップの人は、よくもちゃんと覚えて説明できるるもんだと思う)、決済サービスやコンテンツ サービスなどのオプションをやたらとつけさせたがるところとか。

そりゃもちろん、新たな収益の柱を増やしたいということなのだろうけれど、決済手段ばかりやたらと増えても、めんどくさくなるだけ。JAL カードでマイルを稼ぎ、淀のカードでポイントを稼ぐ。それだけでもうお腹いっぱい。うちでは、還元キャンペーンに釣られてスマホ決済に手を出すような真似もしていない。

とりあえず、分かりやすい料金体系で、長期利用ユーザーをもうちょっと大事にしてくれて、回線の品質がまともで、かつ余計な押し売りをしなければ、よそへの転出はしないから。(ニーズに合わせた料金プランの見直しぐらいはするけどさ…)

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