Opinion : COVID-19 がいぶり出したもの (2023/5/8)
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今日から COVID-19 の扱いが「5 類」に変わる由。こちらの分野はまるっきりの専門外なので、この変更に起因する影響がどうとかいう話はしない。扱いが変わっても、いきなり感染症が消滅したわけではないから、個人的には従来と同じスタイルでしばらく通すつもりでいるけれど。
ただ、日本も含めて各地で規制緩和が進んだことで、海外渡航の敷居は間違いなく下がった。立て続けに国際線の e チケットお客様控えを生やした / 生えた立場からすると、そういう意味では「いくらか平常に戻ってきているのかな」とは思っている。
ヒステリックに「ゼロリスク」を言い立てるよりも、「共存を余儀なくされる中で、いかにして無事に過ごすか」を考える方が現実的ではあろうて。
過去の 3 年あまりを振り返ってみると、「COVID-19 の騒動が、個人や組織の本性を露わにした事例が、なんと多かったものか」と思っている。
騒動に乗じてテキトーなことをいって、それでスターダム (?) にのし上がった人がいたり、騒動に乗じて自国の影響力拡大を画策したとしか思えない挙に出た国があったり、騒動に乗じて新たなビジネスをおっぱじめた会社があったり、騒動に乗じて「自分が嫌いな誰かを叩く新たな材料ができた」とハッスルした人がいたり。
「目の付け所がいい」というべきなのか、「節操も何もあったもんじゃない」というべきなのか。はてさて。
あと、自分とこの業界を助けてもらいたいというだけならともかく、よせばいいのに他の業界を腐して顰蹙を買った人もいましたな。
そういえば、「全国民に PCR 検査を」みたいな主張を声高にやっていた人や組織があったと記憶しているけれど、やった当事者が現在、そのことを覚えているかどうか。
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あと、もう忘れた人が多そうだけれど、「マスク欠品騒動」とか、流言に起因する「トイレットペーパー買い占め騒動」かいう話もあったわけで。二度のオイルショックを経験した世代からすると、本質的なところは今も昔もあまり変わらんなあ、進歩してないなあ、と思ってみたり。
かように、世間にさまざまなヒステリーが飛び交った騒動の中で、平常心、平静さ、平穏さを失わずにいるのが、いかに難しいことかと。「周囲の状況が変化した中で、適応しつつ最善を尽くす」のではなく、「周囲の状況が自分の好みや理想に合わないとヒステリーを起こす」人が、そこここにいるものなんだなと。
こういう話は実のところ、心理戦・情報戦の観点から専門家が研究・分析しておく方がいいんじゃないだろうか。たまたま今回は疫病が原因だったけれども、ウクライナ情勢をめぐるあれこれを見ていると、ネタが違っても、同じように人心を引っかき回される可能性はあると思うから。
ことに、「明けても暮れても自分の嫌いな誰かさんの悪口・罵倒が絶えない」ような沸点の低い人だと、ちょいと種火を投下するだけで、後は自分でどんどん吹き上がってくれるだろうし。それだと仕掛ける側にとっても手間がかからない。なに、必ずしも種火が事実である必要はなくて、事実っぽく見えれば勝手に引火する。
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