Opinion : 断固貫徹マイペース (2024/1/22)
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今回はどちらかというとヒマネタで。
こんな書き方をすること自体、歳を食ったことの証みたいなものではあるけれど、それにしても「自分が若かった頃と比べて、生きにくい時代になった一面があるよなあ」と思うことがある。どういうことかというと。
その昔から、いろいろな「流行」が仕掛けられては消費することの繰り返しで、そういう本質は変わっていないと思う。ただし昨今では、そのスピードに相当なブーストがかかってきているんじゃないかと。
その原因として、情報通信技術の普及と発達があるのは確か。昔なら入手に時間がかかった情報、入手が困難だった情報が、どんどん手元に飛び込んでくる。昔なら、新聞記者やテレビ局に託さないと世に出なかった情報を、今は自分が全世界に向けてばらまける (こともある)。
新聞記者やテレビ局の側は、未だにそういう時代の感覚、自分らが情報流通を独占していた時代の感覚を引きずったままのように見えるけれども、それはまた別の話。
今は、能登の地震の話で口角泡を飛ばしたり吹き上がったりしている人が、そこここにいる。でも、すでに JL516 と海保機の事故の話は半分忘れ去られている感があるし、昨年暮れに皆は何で吹き上がってたんだっけ ? となると、もう思い出すのも難しい (反省)。
次々に「トレンド」が投げつけられてきては、それに何かしらの形で反応しないといけないようなムードが作られて、「いっちょかみ」して。そして新たなトレンドがやってくると、その前のトレンドは捨てられて。そんなループの繰り返し。
かつて BillG が掲げていた "Information at your fingertips" って、こういう未来だったんだろうか。こういう未来が理想のビジョンだと考えられていたんだろうか。うーむ。なんか違うような気もする。
実は、うちで使っている Web ブラウザは拡張機能を活用して、Twitter の「トレンド」欄を消している。それどころか「おすすめ」タブも消している。ひたすら最新の流行ネタを次々に投げつけてきて煽る仕掛けは要らないのである。
いっちゃなんだけど、Threads なんて、そんなのばかりじゃないか ? やってるのが顔本だから、当然といえば当然だけれども。だから一日に数回、「フォロー中」だけチェックして終わり。
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先日、蘭海軍の掃海艦を対象とする命名ネタで盛り上がったときには「トレンド」欄をちょっとだけ見たけれども、あれはいってみれば「米帝の犬」で検索汚染を仕掛けたのと同じ種類の話。普段は気にしちゃいないし、気にしようとも思わない。というより、意図的に排除している。
なんか、こう「周囲の流行がどうだろうが関係ない、オレはオレ」ぐらいじゃないと、ひたすら煽られて振り回されて、何も残らないままに終了しちゃうんじゃないかと思っていて。そして最悪なのは「他人との幸せ比べ」を始めること。それやっちゃダメだって。
と書いたところでふと気付いたけれども、これはあれだ。鉄道趣味界における「所謂ネタばかり追いかけていても…」と同じだ。
それは何も日常生活に限らず、お仕事も同じ。次々に流行の、引きの強そうなネタを拾って、表層的な話だけウケそうな形で書いて、数字を稼いで、それが済んだら次の話題に行って… それだけでいいのかなぁと。それでは「自分にできること、自分がなすべきだと思うことを粛々とやる」という考えとは真っ向対立する。
と書くだけなら簡単だけれども、実のところ、「マイペース」を守るのはしんどい時代ではある。自分が拠って立つところはどこなのか、自分がもっとものめり込めるのは何なのか。それが分かっていて、かつ、立ち位置を守る努力をしないと、マイペースを保てない。
だから、いくら TL に美味しそうな氷見の寒鰤の写真が流れてきたとしても。自分が食べたいと思ったら行けばいいし、そうじゃなければスルーしたっていいわけで (なんのこっちゃ)
もちろん、流行を仕掛ける側、流行を仕掛けるためのプラットフォームを動かす側は、(たぶん) そんなこと気にしちゃいない。すると、受け手の側が適切にコントロールして自衛するしかない。それには「自分の価値観」を確立していないと辛い。
でも、それっていきなりパッとできる種類のものではなさそう。人生経験を積み重ねながら醸成していくものであろうから、そうなるともう「生き方」そのものの問題になってしまう。げっ。
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