Opinion : 左派勢力とマスコミ政治部におけるドクトリンの敗北 (2026/2/9)
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昨日の衆院選。まぁ与党が勝つだろうなぁとは思ったけれど、たぶん競り勝つぐらいだろうと思っていたら。蓋を開けてみたら、信じられないような大勝になってしまった。信じられん。
そして最初に思ったのは、「今回の衆院選で負けたのは、野党や政治部記者の "ゲームのルール" じゃなかったのかね ?」ということ。ビジネスモデルあるいはドクトリンと言い換えてもいいかも知れない。個々の政策とかどうとかいう話ではなくて、もっと上のレイヤーの話。
過去の選挙についても、似たようなことを書いたことがあったような気がしてならないのだけれど。ただし今回は、その「政策以前のレベルでの負け」が過去にないレベルで出てしまったんじゃないかと。
その「過去にないレベル」にまで後押しした仕掛け人として、プー 1 号とプー 2 号の名前を挙げても、そんなに異論は出ないと思う。
冷戦期だったら、確かに「第三次世界大戦 (≒人類終末戦争) の恐怖」は存在したけれども、それ故に逆説的に「事態がそこまでエスカレートする可能性は低い」ともいえた。そして冷戦崩壊後には、「平和の配当」がいわれた。
そういう状況だったら、「安全保障上の危機」を訴えても、「そんなこと起きるわけないじゃん」といって相手にされづらい傾向は増す。ところが昨今の状況だと、その「そんなこと」の蓋然性が高いと認識されやすいのは確か。
にもかかわらず、左派勢力の基本的な考え方は基本的に変わっていない。それを象徴したのが「ママ戦争止めてくるわ」じゃなかったのかと。
つまり、「対抗勢力を "戦争屋" (またはその他、なんらかの悪役) と位置付けて、それの阻止を掲げることこそ正義」「とにかく有事の蓋然性を否定すればいい」「日本が巻き込まれさえしなければ他国のことは知らん」(= 他国の動向が日本にも影響するという視点がない) というドクトリンが、もう限界なんじゃないのかと。
あと、ことにマスコミ各社の政治部の場合。前に拙著でも指摘したように、「権力の監視」の実態が「失言などの不祥事に飛びついて発動する首獲り」「それに続けて、世論調査で出てくる支持率の数字を使った政権おろし」でしかないことが見透かされてしまったのでは。
と書けば「そんなことはない」と反論されそうではあるけれども。でも、例の、時事通信の人がやらかした「支持率下げてやる」発言がある。あれは、自民党の大勝を引き起こした影のブースターだったかも知れない。
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似たような例として、トランプ米大統領を取り上げる記事における、大統領の写真のチョイスがある、と指摘しておきたい。
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使うネタを時事ネタに合わせてアップデートしたとしても、その根本にあるドクトリンすなわち基本原則が変わっていなければ、状況の変化や相手の適応によって威力は減ぜられる。日本の左派勢力にしろマスコミ関係者にしろ、そういう認識を欠いていると思うわけですよ。
無論、ちゃんとした野党や政権監視の機能は必要。ただ、それを担う側のドクトリンが、そして戦術が昔と基本的に変わっていない旧態依然では、監視の機能を果たせない。それを立て直せなければ、それこそ本当に監視やストッパーが必要になったときに役に立たなくなって、ほんまもんの国難だよ ?
例として個人的な話を書くと、今の防衛力整備のあり方について「それでいいのか ?」と思う部分がある。幸い、それを「字」にする手段は持っているから、実行はしているつもり。それができるポジションにいるのだから。少なくとも、左派政党の人よりは実のあることを書いているという自負はある (真顔)。
ついでに、最後にひとつ余計なことを書くと、日本の左派勢力はとにかくユーモアのセンスが足りない。当事者がユーモアとかジョークだと思っているものが、外から見ると全然そうではない。
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