取材メモ 8 : カワサキワールド (神戸海洋博物館内)
 

所在地 : 兵庫県神戸市
訪問日 : 2006/7/6


「○○重工」を名乗る会社はいくつもあるけれど、自動車・艦船・航空機・鉄道とすべて手がけているのは、川崎重工ぐらいのもの。(グループでくくると三菱も該当するけれど)
その川崎重工が 2006 年 5 月に開設したばかりなのが、カワサキワールド。その名の通り、川崎重工をフィーチャーした博物館というか展示広報施設というか。

場所は神戸メリケンパーク内、神戸海洋博物館の一角。そのため、入場に際しては神戸海洋科学館の入場券が必要 (\500- なり)。最寄り駅は地下鉄海岸線のみなと元町で、そこから徒歩で 7-8 分程度。根性を出せば、三宮か元町から歩く方法もある。

もともと、海岸線の三宮・花時計駅は JR・阪急・阪神の三宮駅からちょっと離れているので、わざわざ乗り換えるぐらいなら歩いてしまう手もある。元町・南京町と散策するのも楽しい。
ただし西方から在来線でアプローチするのであれば、新長田で海岸線に乗り換えるのが無難かも。

海洋博物館に入って、左手がカワサキワールド。エントランスにお姉さんが一人いるけれど、これは案内担当で、改めてチケットをチェックしているわけではない。


企業博物館のお約束 (?) で、まずは会社の沿革紹介からスタート。創業者の略歴や顔写真が展示してあるのは毎度のこと。これはこれで面白いけれど、いかにも川崎重工らしいのが、その次に出てくる、時系列順の製品紹介。造船所に始まり、鉄道、航空と版図を広げて、さらにプラントや建築物まで、何でも作っている様子が分かる。

やや幅が広めの通路は、両側に展示パネル、中央に展示品というレイアウト。ディーゼルエンジンやガスタービンエンジンの模型に加えて、スポット溶接用の産業用ロボットが置いてあるのは興味深い。

製品紹介のパネルで個人的に大ウケしたのが、ジュラ電。クモハ 63 の車体を、戦時中に航空機製造材料としてストックしていたジュラルミンで作ってしまった珍車。しかも、長持ちしないで鋼体化改造してしまったオチが付く。

ジュラ電の紹介パネル
ジュラ電の紹介パネル

あと、日本の鉄道車輌史には欠かせない新幹線も、川崎重工は昔から手がけている。「0 系新幹線電車」も当然ながらあるわけだけれど… おいおい、この写真は 0 系じゃなくて 951 型じゃないか (爆)

951 型じゃないか
0 系とあるけれど、実は 951 型
※なお、このミスは後日修正された由。

ところで、航技研の STOL 実験機「飛鳥」だって川重がプライムなのに、製品紹介パネルに載っていないのはどうして ?


さらに奥に進むと、現物展示がある。飛行機好きは川重の社用機だった V-107 に注目するし、鉄分が濃い人なら 0 系新幹線の先頭車 (R21 編成の 21-7038)。それに、バイクがいっぱい展示してあるので、バイク好きにはたまらないのでは。
個人的にツボだったのが、0 系の DT200A 台車。交通科学博物館にも DT200 の縮小模型が置いてあるけれど、やはり現物の方が嬉しい。ディテール写真を撮りまくってしまった。

1969 年の 125cc チャンピオンマシン、KR-2
1969 年の 125cc チャンピオンマシン、KR-2

DT200A 台車の本物
DT200A 台車の本物

あと、いい意味で意表を突かれたのが、対人地雷探索車輌「Mine Dog」と対人地雷除去車輌「Mine Bull」(2 両合わせて「BullDog」) の展示。パネルに加えて紹介ビデオまで制作、放映していたのは素晴らしい。地味で微妙な内容の製品だし、どれだけの人が注目するかどうか分からないけれど、それを敢えてやった意欲に乾杯。

Mine Dog & Mine Bull の宣伝パネル
川重は地雷除去にも貢献しています

笑ってしまったのが、T-4 練習機の間からバイクが走ってくる宣伝ビデオ。岐阜工場で撮影したのだろうけれど、こういうビデオを作れるのは川重ならでは。本音をいえば、さらに 500 系が突っ走って潜水艦が出てきてくれると嬉しいけれど、特に後者を岐阜で実現するのは無理 (爆)

川重はバイクも飛行機も作ってます
川重はバイクも飛行機も作ってます

ちなみに、川重神戸で建造された軍艦というと、もっとも有名なのはおそらく瑞鶴。でも、重巡摩耶も川重神戸じゃなかったかな ? どちらも、「大和」と比べると一般的な知名度はガクッと落ちるので、大和ミュージアムみたいな巨大模型でフィーチャーしにくいのは致し方ないかも。

瑞鶴のスケールモデル
これは瑞鶴のスケールモデル。川重神戸建造


船好きには海洋博物館も楽しめるし、屋外に出れば超伝導推進実験船の「ヤマト 1」や、TSL「疾風」も置いてある。TSL 計画の黒歴史を後世に長く記録するためにも、決して展示撤去などしないように > 誰とはなく

飛行機好きには、V-107 の横でやっている「神戸空港離着陸シミュレータ」が楽しめるかも。こういう、地元密着型の展示は好感が持てる。

せっかくだから、三菱重工や石川島播磨重工も、対抗して何かやってくれないかな、と思ってしまった。IHI でジェットエンジンの博物館なんて作ってくれたら、ちょっとぐらい遠くても見に行っちゃうけれど。

ヤマト 1
屋外展示になっているヤマト 1


URL :
http://www.khi.co.jp/kawasakiworld/

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